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ロマン派症候群(豊田市コンサートホール) [演劇/プレビュー]

コンサート会場で演劇・・・これはちょっと新鮮な感じがします。これまでコンサートホールでのダンス公演は何度となく試みられているし、音楽とダンスというのは互いを邪魔しづらい関係性のような気もして、自然といえばそんな感じもする。一方、演劇は言葉を使う。演劇で用いられる言葉は身体から発せられるとき、当然ながら“セリフ=声”を伴う(*そうではない作品もありますが)。しかも声は“意味を内包した音”でもある。私の感覚ですが、コンサートなどで演奏される“意志や作家性”を持つ音楽は、演劇などで用いられるセリフとはぶつかり合う危険性や互いを侵食してしまう危険性をはらんでいるようにも感じます。でも、これはあくまでも私の想像でしかないのも事実。なぜなら、そういう試みに出会ったことがないからだと思うのです。

今回、河内万歳一座とピアニストの仲代郁代さんのコラボレーションによる巡演が行われます。長野県上田市のサントミュゼを皮切りに宮城・愛知・滋賀・兵庫・島根・福岡などの都市をめぐる。中でも豊田市での開催はコンサートホールでの開催。豊田市コンサートホールは大型のパイプオルガンを要するスペックの高いホールです。そういう意味で、この作品の持つ魅力を最大限に発揮出来る上演会場といえるかも知れません。

河内万歳一座はスピード感、ストーリー性を重視しながら現代社会の課題といえるような闇の部分をとらえていく深い洞察力が魅力的。今回はショパンとブラームスという異なる時代を生きた音楽家を偶然出会わせるという設定ですが、ここですでに時空の拮抗が起きていて不思議な緊迫感を覚えます。音楽監修と演奏は仲代郁代さん。「ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全曲演奏会」というテーマ性を持たせたコンサートを6年続けておられたりしていて、音楽家の領域を広げていく方だと感じます。

全国を巡演する、この作品。ぜひ、お近くの劇場・コンサートホールで体感してはいかがでしょうか?特におすすめは豊田市コンサートホールでの上演。私も足を運んで、この興味深いチャレンジを楽しませて頂こうと思います。何より、地元ですからね(笑)。


■日時:2017年09月13日(水) 開場:18:15 開演:18:45

■会場:豊田市コンサートホール

プロモーション映像:http://natalie.mu/stage/news/238739
南河内万歳一座:http://www.banzai1za.jp/
仲代郁代:http://ikuyo-nakamichi.com/index.html
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